Knot STYLE BOOK
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京都の宇治でつくられる「昇苑くみひも」のストラップは、シルクの紐の美しさで日本の四季を伝える。 日本のモノづくりをつなぐ「結び目=Knot」になりたい。Made in Japanの時計ブランドKnotをスタートさせたときに、社長の遠藤弘満には、そんな思いがあった。自らのノートに、後の「MUSUBUプロジェクト」のパートナーとなる企業を書き連ね、モノづくりの現場を各地に訪ね歩いた。昇苑くみひもの腕時計ストラップも、そのときに生まれたものだ。 縄文から続く日本の紐文化は、仏具神具に使われたり、和装小物に用いられたりしながら、雅なものとして発展してきた。昇苑くみひもは、1948年に京都の宇治で創業。伝統を引き継ぎながら、キーホルダーや携帯ストラップなどの現代的な小物にも応用していく進取の精神を持っている。そして、紐の染色も自社で行い、小ロットでも新しいモノづくりに挑む。 「懐中時計のストラップはつくった経験がありましたが、腕時計ストラップのオファーには驚きました。特に難しかったのは、ストラップに穴を開けたときに、組んだ紐がほつれないようにする工夫です」 表参道のKnotのギャラリーショップを訪れる外国人には、日本文化が色濃く感じられる組紐ストラップがよく売れている。手の技がひと目でわかること。そして、絹を使っているので、軽く、サラっとした肌なじみになるのも人気が高い理由だろう。 「日本人の若いお客様が、時計のストラップで初めて組紐を知ってくださるのもうれしいです。京都のKnotのお店で気に入って、その足で、宇治の昇苑くみひも※価格はすべて税別です。Knot STYLE BOOK10

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